9時前にいつものように御出勤して来たアンジ。
来るなり、
「セニョーラ、マプトももう終わりよ!」
えぇぇぇぇぇぇ。
あぁぁぁぁぁぁ。
誇張気味になるのはラテン系の常なんだけどさ。
まあ、どうしたよ。
「黒い犬よ…」
え? 何だって??
「黒い犬に襲われるのよっ」
話をよくよく聞いてみると、今月に入ってから7、8人の村人が獣らしきものに襲われたような傷を負って死んでいると言うのだよ。そして先日、ついにその犯行が明らかになったそうで…
「道を普通に歩いているとね、前から大きな黒い犬が来るんだって」
ほう。
「ちょっと怖いでしょ。だから、少し離れてすれ違うんだって」
うん。
「で、あーでかい犬だったなぁって振り返ると」
ガブッて噛まれるんだ。
「そこには屈強な人間がいるのよ」
Σ(゚Д゚ υ) Eeeeeeeeeeeeeee!
「そいつが襲うらしいの」
…
「犬人間よっ」
解読してみよう。
恐らくこれは、野犬に対する注意喚起の信号が隠されているのではないかと思われます。狂犬病など諸々の危険性っすね。甘く見てたら殺されるぞ、と。 犬が襲うだけだと、どうにもインパクトが弱いが、犬人間となれば見かけるなり逃げ出したくなるもんだ。上手いな。
帰り際、アンジに「犬、気をつけなよ」と言ったら、
「セニョーラもね。背中を見せてはダメよ」
マプト市民、総ゴルゴ化中。
2 件のコメント:
いつ読んでも、アンジとのネタは面白いです。
背中を見せるな…ってどんだけスナイパー多発地帯なんですか!!(笑)
しかし社会学者の人が村の噂を研究しにいったら面白いのにと思いましたわ。何故犬人間になるかの謎を解明に。
nyontaさん
でも基本的に背中を誰にも見せないって、現実無理な話よね。ゴルゴも大変だ。 社会学も人類学も全く関係ない私ですらこんだけ面白いので、学者が調べたらすごい事になるんだろうなぁ。今までのアンジの話で解読不可なのは、南アからのガスが止まった時の理由が、「クロコダイルが入ったから」だけです。もう、解読不能。
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