胴

アンジがやけに重そうな袋を下げて出勤してきた。

あれ？今日は畑の土も石も頼んでないよな。
プランター用に頼んで先週持って来てもらったのだ
なんだなんだ？

ねー、何もって来たのアンジー。

「うふふふふ（微笑）これ…」



か、か、か、カジキの胴だっ！
注）写真は処理後のため、半分＋絵となっております

こっちに来る途中のメルカドで買ったらしい。
７、８キロ程のカジキの胴、直径40センチオーバー、厚さ25センチ。
っっっっちょっ、これどうすんの？
「セニョーラに切ってほしいの…」
あ、、、
「それで半分くらい冷凍してほしいの…」
、、、

そーだよねー。アンジの家冷蔵庫無いもんねー。腐るしねー。って、
だったらこんなに買うなよっ！
「前から欲しくて、魚屋に注文してあったのー」
あ、そう。そうなんだ。
とりあえず、シンクに出して洗って…て、
シンクにいっぱいいっぱいで洗えないよこれ！
どうにか洗って、半解凍気味の胴を骨に沿って半分にカット。
脊髄と骨が付いた部分と身だけの部分に分けました。
骨からは出汁が取れるだろうから、今日持って行けとお勧めし、実の部分を更に半分に切って冷凍庫へ。いやホントは骨のとこだとさらに切るの大変だから持っていってもらったんだけどね。写真はある程度冷凍庫で固まったところを写真に撮ったので、何となく小さい感じす。

アンジによると、このカジキの胴、800メティカイシュだそうです。
だいたい4000円くらい。スーパーで切り身を買うと、店にもよるけど3枚程で150メティカイシュは下らないと思うのでやはりかなり割安。でもどうにも大きすぎる…。
アンジの家ではこれをどうやって食べるのか聞いてみたところ、薄く切って短冊切りにし、塩こしょう＆レモンに漬けたあと小麦粉をはたき、油で揚げて、それを葉野菜や豆と煮込んで食べるのだそうです。焼くだけとか、小麦粉付けてソテーして塩レモンでもいけそうなのですが、そういうシンプルな食べ方はやはり海辺の漁師くらいしかやらないそうな。陸に上がって一般家庭で食べる魚はやはり鮮度がアレなので、臭いがきついそうですよ。

ちなみに、これで家族10人どのくらいで食べ切るのか聞いたところ、だいたい1ヶ月だそうな。まあ、言ってる食べ方だったら、確かに1ヶ月は持つよなー。でも待てよ。冷凍庫にある残りの切り身は、あと数週間はウチにあるって事かい？
「セニョーラも食べてねハート」
いいえ、貴方の少ない稼ぎで買った魚、食べるわけにはいかないよ、アンジ。
それより、ガンガン食べて早く持って行ってくれ！